※ACP:アドバンス・ケア・プランニング
高齢者人口の増加に伴って、認知症高齢者の増加も見込まれる中、誰もが「自分の希望を伝えられない状態になる」可能性があります。
前回の記事で紹介した「家族信託」は、こうした事態に備える方法のひとつですが、これはどちらかといえば、財産管理や相続など「お金に関すること」が主なテーマになります。
もちろんそれは大切なことではあるのですが、その前に「自分がどう生きたいか」という価値観について、家族など大切な人と共有することが必要です。
そもそも、相続や葬儀などの希望を話し合うためには、自分の価値観を共有できるような家族との関係づくりが欠かせません。そのための方法として「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」があります。
「人生会議」は、2018年からアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の愛称として、国が普及を進めている取り組みです。日頃から周囲の信頼する人たちと話し合って、価値観や考え方、希望を知ってもらうことで、自ら意思を伝えられないような状況になっても、周囲の人が「あの人なら、こうするだろう」と、その人らしい支援を行うことができるようになることを目指します。気持ちは変化することがありますので、この人生会議は、いつでも何度でも繰り返し行うことが勧められています。

福岡市では、人生100年時代の到来を見据え、誰もが心身ともに健康で自分らしく活躍できる社会を目指す『福岡100』を進めています。その中のひとつに「自分で決める人生ガイド」があります。このパンフレットには、さまざまなライフステージにおいて予想される生活や心身の変化などに関する情報がまとまっており、人生会議の最初のステップとなる「あなたが大切にしていることは何か」を考えるうえでもきっと役立ちます。


このほかにも、エンディングノートも自分の希望をまとめるのに役立ちますし、専門職の人に相談してみるのもいいでしょう。大切なことは、まとめて満足するのではなく、想いを「共有する」ことです。親から子へ、子から親へ、話をしましょう。
【資料】
【 監修・協力 】
福岡市福祉局生活福祉部 地域包括ケア推進課

