要介護者の方や障がい者のための旅行を支援してくれる介護付き旅行※サービスをご存知でしょうか?
外出が難しい方の日帰り旅行、国内宿泊旅行、海外旅行など、さまざまな「旅」を実現するために、介護福祉士やガイドヘルパー等の有資格者が付き添ってサポートをするほか、旅の計画段階からの相談にも乗ってくれるサービスです。
※明確な定義があるわけではありません。サービス提供会社によってその内容は異なります。「介護旅行」、「介護サービス付き旅行」などの呼び方も。原則として介護保険外サービスとなります。
要介護状態の方や障がいをお持ちの方には、そのご家族も含めて旅行に出かけることを「できるわけがない」とあきらめている人も少なくありません。ご家族の立場からは、日常生活を支える介護に追われて旅行のことまで考える余裕がない、ということも多いと思います。
しかし、「介護付き旅行サービス」を使うことで、家族も一緒に安心して旅行に出かけられるようになってきました。「昔行ったあそこにもう一度、家族で行きたい」とか「海外に行ってみたい」といった、行ってみたいこと、やってみたいことを考えてみるのはとても意味のあることだと思います。
原則として保険外サービスとなりますので、必ずしも介護保険事業所である必要はありませんが、付き添うスタッフは介護福祉士やガイドヘルパー等の有資格者であるべきです。全国的にみると、介護旅行を専門にしている事業所などもあるようですが、まだ数は多くないようです。
弊社は訪問介護を主な事業としていますので、利用者の方との会話のなかで介護付き旅行に興味を持ってもらい、ご本人から相談をいただくケースが多いです。
この場合、健康状態等を把握しているので相談にも乗りやすく、相談者にとっても顔見知りである安心感があります。このため、興味のある方は、現在利用中の事業所があれば、まずは相談してみるとよいでしょう。また、ご家族の方から、スポットで相談をいただくこともあります。そうした場合には、十分な時間をかけてコミュニケーションを重ね、安心して旅行できる支援を考えるようにしています。
これまでの経験では、「旅行する」という目標を持つことで、単調になりがちな日常にハリがでてくる方が多いです。旅行に向けて体力作りに精を出したり、情報を集めてやりたいことを考えたりと、旅行の日を楽しみにして毎日の過ごし方が前向きに、いきいきとしてくるのです。そして、実際に旅が実現するとそのことが自信になり、次の目標も生まれてくるのです。