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【知らなきゃ損する相続税対策〜相続税対策の注意点〜】

2023.06.30

相続税を減らすための不動産購入であると税務署に判断された場合、不動産は相続税評価額ではなく時価で評価されてしまい、相続税対策の意味がなくなってしまいます。
このような事態を避けるためには、次のような点に注意が必要です。

➀不動産購入は本人の意思で行わなければならない

具体的に次のような場合は、相続税対策を目的とした不動産購入であると判断される可能性があります。

  • 本人が病気などにより、不動産を購入する意思決定ができない状態であったにもかかわらず、不動産の購入を行っていた
  • 本人以外の者が代理で不動産の売買契約を結んでいた

本人の意思によって不動産売買の契約を結んでいたとしても、相続税対策を目的として不動産を購入したことを示す証拠が残っていた場合、相続税評価額での評価は適用されなくなります。

➁相続から数年以内の不動産売却はNG

不動産の所有者が亡くなってから相続税の申告を行い、その後すぐに不動産の売却を行った場合は、相続税対策で不動産を購入していたとみなされる可能性が高くなります。

税務調査では、過去に遡って調査が行われます。
相続税の申告をしてからすぐに不動産を売却し、売却益を得ていることが分かった場合に、相続税対策を目的として現金を不動産に変えていたと判断されるケースが多くなっています。ただし、税務署が一定期間、納税者に税金の請求をしなければ納税する義務を免れるという「除斥期間(じょせききかん)」もあります。考え方は時効と同じで、最長でも申告期限の翌日から7年となっています。

相続対策による不動産購入は税務当局が非常に注目しているところでもあります。必ずしも不動産を購入したからといって評価が下がるわけではありませんので、相続対策で不動産を購入する場合は、物件の不動産としての評価も含めて専門家(税理士さんなど)に相談してから購入することをお勧めします。

プロフィール
よりそい不動産鑑定株式会社 扇幸一郎
不動産鑑定士、補償業務管理士、公認不動産コンサルティングマスター
扇幸一郎 (おおぎ こういちろう)
所属:よりそい不動産鑑定株式会社
専門分野:不動産
電話:092-753-9680
住所:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目4番38号 チサンマンション天神Ⅲ209
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