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【見直せば、意外な隠れ資産も⁉(その4)】

2022.02.28
資産・査定をしているイメージ

皆さん、身の回りの品や所有物の「現在価値」を含めたご自身の資産状況、ちゃんと把握されているでしょうか?

このコラムでは、「終活」や「生前(老前)整理」を意識しておられる方々に、動産査定のプロの視点から、所有物である動産整理のアドバイス、また、万が一に備えての時価評価付き財産目録の有用性について、4本のコラムに分けてご紹介させていただきます。所有物をちゃんと見直すと、意外なところに「隠れ資産」が眠っているかもしれませんよ!?

プロの力を借りてみる

やはり、プロの力を借りるのが一番です。身近で思い浮かぶ動産を査定できるプロといえば、思い浮かぶのは、リサイクルショップ、質屋、買取専門店などでしょう。店舗を持つ会社であれば、多くの店舗では店頭に持ち込めば無料で買取査定してくれるはずです。また、LINE やメールで無料査定を実施している会社も多くあります。これら無料買取査定を利用するのも一つの手です。

<店頭に持ち込み買取査定>
無料で買取査定を依頼できるメリットはありますが、手間と時間がかかります。交通費や駐車場代などは僅かな額ですが、依頼できるのが持ち運べるものだけ、多数の品は持ち込みにくいというのがデメリットです。また買取査定は、原則買取を前提としたサービスであり、不成立の場合は多くのお店が査定内容を正式な文書としては交付していない(=客観的な査定資料が残らない)ようです。

<メールやLINEで買取査定依頼>
こちらも無料で買取査定を依頼でき、費用も掛かりません。持ち運べないものも写真さえ撮影できれば問題ありません。時間もお店の営業時間に関わらず、自分の都合よい時間に問い合わせできますので、大変便利です。ただ、メールや LINE での査定は、本査定前の参考であるという点に注意が必要です。現物を見て査定していないので、実際の査定額とは異なる可能性が常にあります。メール査定では 50万円でも、現物査定では偽物として査定0 円の可能性もあるのです。

<出張買取>
では、出張で自宅に来てもらうのはどうでしょうか。無料で自宅まで来て、現物査定してくれる便利なサービスです。が、実は、一番ご注意いただきたいのが、この「査定無料の出張買取」です。ニュースなどでご存じの方も多いと思いますが、上がり込んだら何か買い取るまで帰らない、相場の半額以下で買い叩かれた、買取明細など一切取引履歴が残らなかった、無料のはずなのに出張費を請求された、など多くのトラブルになり、強盗(さらには傷害)のような事件も起きてしまいました。

国民生活センターでも注意喚起がされています。
https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/doorstep_purchase.html

ちなみに 2021 年に件数が減っているのはコロナ禍の影響ですので、コロナが収まるとまた増える可能性があります。

実は弊社のお客様でも少なくない方が、「誰にも言ってないけど実は。。。」と被害にあわれている話を伺います。法令改正により手続きに制限がかかりましたが、不正業者にとってはどこ吹く風、一時期被害が減りましたが、また近年被害をよく聞くようになっています。彼らは無料で出張しており、買取が成立しないと利益が出ない為、かなり強引な対応になるのです。「不要な着物」「不要な靴」等どこの家庭にでもあるものを口実に訪問してきますが、それは自宅に上がり込む為。一度上がり込むと「貴金属はないですか?ありますよね?」と価値のあるものを安く強引に買い取るのが一番の目的、という場合がほとんどです。自宅に業者を呼ぶ場合には、何より業者選びが大事ですので、依頼する場合は慎重にご検討ください。テレビCM している大手だから大丈夫、はかなり危険な考えですよ。業者選びのポイントは後述します。

<動産評価の専門業者>
いままで見てきた無料でプロを利用する方法は、どれも買取りを前提にしています。この「動産評価」の専門業者の場合には、評価のみをサービスとして提供していますので、強引な買取り営業をされたりすることはありません。メリットは、自宅で、現物を見て査定、その結果を評価リストとして貰える、そして、売らなくていい点です。デメリットは、ほぼ必ず費用が掛かること、自宅に来て貰う場合には、やはり業者選びを慎重に行う必要がある点です。もちろん、業者によっては持ち込み査定も可能ですから、それを含めて業者の選定を検討されるといいでしょう。

以上、プロの力を利用した4つの方法を見てきましたが、財産目録に記載する為の方法として現実に有効なのは、

  • 点数が少ない=店頭に持ち込む
  • 点数が多い、大きなものがある=メール査定で相場を把握
  • 高額品、価値のありそうなものが多い=動産評価の専門業者に依頼

という判断になります。

何より、当面売る気がない、売るかどうか分からない場合は、多少の費用がかかっても、評価だけをしてくれる会社に依頼した方が気が楽、ともいえます。

特に、資産(不動産含む)が多く、相続税の対象となるような場合には、税務署から客観的な時価評価の提出を求められますので、スムーズな手続きの為にも、動産評価のプロに依頼した方が良いと考えます。

「時価評価」の方法、それぞれのメリットとデメリット

業者選定のポイント

では、具体的な業者選びで気を付けること、確認するべきことはなんでしょうか?

最初に、会社として信用できそうかを見ていきます。まずは、古物免許証をちゃんと保持し、番号を記載しているか。自身の持ち物や他人の物を営業として売買する為には、警察署に届け出て、古物許可証の免許を受ける必要があります。これを取得しているのは最低限の法令順守で、免許がなければ違法営業となります。

次に実店舗があること。できればマンションの 1 室などではなく、ちゃんと店舗営業されているお店の方が確実です。古物商は自宅の部屋などでも免許を受ける事ができますが、信頼度が違いますね。そして、営業実績。できれば、どのような会社と取引きをしているか。取引先に信頼度の高い会社があればいいですが、誰でも登録できるインターネットモールや聞いたことがない会社だと、どんな営業をしているのか分かりません。ちなみに、古物許可証番号の数字、最初の方は都道府県固有の番号ですが、後ろの方は連番なので、古い番号だと古くから営業している会社、となります。

店舗と同様に、看板なども重要な判断材料。長く同じところに看板を出していて、見かけたことがある、というのは地域に根差してちゃんと営業している証拠です。

次に、自分が評価して貰いたい品の価値を、ちゃんとわかるお店かどうか。そのお店がどのような商材をメインに取り扱っているかをしっかり確認しましょう。雑貨や家電品ばかりを扱っているお店に宝石を持って行っても、ちゃんとした査定はされません。取扱商品の中でも、得意な商品、メイン商材となっている商品を確認するのが大事です! 依頼する品が幅広い場合は、複数社に依頼するのも手だと思いますよ。

また、もしご自宅に来て貰おうと思うなら、以下の点は必ず事前に意識して確認して下さい。

  • 出張費用は、何も売らなくてもかからないか
  • 査定のみでも社名が記載された査定票が貰えるか
  • 連絡内容がしっかりしているか

質問した内容に対して的を得た返信があるのは当然です。曖昧なままにしない、というのは双方にとって大事ですので、うやむやに話を進めようとする会社には頼まない方がいいでしょう。

そして、自宅に来て貰う時には、自分一人しかいない時を避けること。一人暮らしなら、信頼できる人(できれば数人)に一緒にいて貰うのが大事です。挨拶の際には、必ず最初に名刺を貰うようにして下さい。自分が連絡した会社、連絡先と間違いないかを確認するのは基本です!尚、特定商取引法により、事業者が査定だけの約束なのに売却勧誘をすること、事前に約束した品以外の買取りなど、依頼者に不利な契約は殆ど認められていません。もし相手が強引な姿勢を見せたなら、法令を知っていると告げることも大事です。

以上、ちょっと脱線したところもありますが、トラブルに巻き込まれない為に大事なことです。 くれぐれも依頼先選びは慎重に行ってください。

業者選びのポイント

以上が、動産評価のプロとして、「終活」や「生前整理」の際にやっておいた方がいいな、と思うおすすめなこと、そしてその際に気を付けて欲しいこと、です。
自身のより良い人生と残された方々を困らせない為に、早めに、わかりやすく、持ち物を整理していきましょう!

査定・動産評価のご相談はこちら >> 博多の質屋-そとお(株式会社マルヲ)

プロフィール
マネージャー・ジュエリーバイヤー・終活カウンセラー
外尾宗樹 (そとおむねき)
所属:株式会社マルヲ
専門分野:動産評価査定
電話:092-461-1178
住所:〒812-0043 福岡市博多区堅粕4-13-1
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