くらしナビ

【誰にも起こり得る「相続」のことをもっと身近に】

2023.03.10

人生100年時代といわれています。長寿は喜ばしいことですが、誰にでも永遠の別れが必ずやって来ます。その前に自分のこと、家族のこと、誰を守りたいか、何を守っていくのかなど具体的な話し合いをすることが望ましいのではないでしょうか

相続と考えると堅苦しくなりがちですが、残される家族の幸せのために何をしたらよいのかなどを司法書士法人谷村事務所代表で行政書士の谷村和夫氏に聞きました。

それぞれの思いを形にしてこその相続

2024年4月から相続登記制度が変わり、不動産(土地・建物)に関しての相続登記が義務化されます。私はこの変更がご両親やご自身の相続対策について考える契機になれればいいと思っています。相続についてはネットなどで情報を入手し、不安なく対策を講じている人もいれば、情報入手の手段がない、わが家は相続とは無縁だと思うなどの理由で対策に無関心の人もいらっしゃいます。

この問題は資産の多い少ないには関係ありません。身近な人がお亡くなりになった時以外に相続を考えることはないと思いますが、大切なことは残された人に迷惑を掛けない、幸せになってほしいという残す側の願いをどのように「つなぐ」か。そして受け取った人がその思いをどう生かすか、ということです。その思いを形にするために私たち専門家を頼っていただきたいと思います。

残された人たちが争わないで幸せになるためにも遺言書を残しておくと良いでしょう。しかし、自ら書くと決めた場合以外、両親などにどんなタイミングで遺言書を頼むのか、悩むところです。

そこで、私は家族会議を開くことを提案しています。心から喜んで引き継いでもらい、ご自身が残りの人生を豊かにするためにも話し合いは重要になってきます。家族会議でそれぞれの思いを聞くこと、話すことが将来のもめ事をなくすことにもつながってくると思います。この時間も遺産相続の1つの対策となるでしょう。相続問題も遺言書も、もっと身近に感じてほしいものです。

相続対策は専門家によるワンストップ対応で

ご自身の財産に関してどのくらい把握していますか。もしものことがあった場合、自分=被相続人(お亡くなりになった人)の不動産はこのくらいの価値がある、自分名義の預貯金額、また相続人(被相続人から財産を受け継ぐ人)は何人いて誰にどのように引き継がれるかなどもご存じでしょうか。

将来、認知症になることの想定や身体が不自由になることも可能性として考え、成年後見人制度も1つの選択肢として考えておきましょう。元気なうちにエンディングノートを利用することもいいでしょう。

今だからこそできること、やっておくことはたくさんあります。先ほども話しましたが、資産の多寡ではありません。思いをつなげるためのご自分の考えや思いを伝えることが相続なのです

相続は現金がなくて不動産のみの場合や相続税の納税はいつまでに、受け継いだ不動産を売った時の税金はいくらくらいなど、10人いれば10の問題があります。また、その人ごとに価値観が異なりますし、諸手続きも煩雑になってしまいます。それぞれの案件に対応する専門家も異なってきます。

そんなときに各専門家が連携してワンストップで解決し、ご自身にとって最適で満足できる流れを提案できるシステムを利用することをお薦めします

現在、不動産会社で行っているサービスは多彩な視点から生まれたものですぜひ、積極的に利用して身軽な相続が実現できるようにしてはいかがでしょうか

プロフィール
司法書士・行政書士
谷村和夫 (たにむら かずお)
所属:司法書士法人・行政書士 谷村事務所
専門分野:
電話:092-737‐9555
住所:福岡市中央区舞鶴3丁目3番4号 ライフピア舞鶴802
お問い合わせ先
アンピールにも相談する?を見たとお伝えいただくとスムーズです。
メールでのお問い合わせ