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【自宅トレーニングのすすめ②〜「フレイル予防」自宅で簡単にできるトレーニング〜】

2023.09.29

コラム目次

おすすめのトレーニング方法を紹介します。
特別な道具を必要としませんので、すぐにはじめることができます。

ポイントは抗重力筋を鍛えること

「抗重力筋」は、重力に対して姿勢を保持するのに使われる筋肉のことで、日常生活の動作において重要な筋肉です。若いときには意識することはほぼありませんが、フレイル予防にはこの「抗重力筋」を鍛えることを意識します

①スクワット

腹筋背中お尻太もも

10~20回を1セットとして、自分のペースで毎日数セット行いましょう。

  1. 足を肩幅くらいにして、胸の前で手をクロスさせて立ちます。
  2. 椅子に座るようにお尻を後方へ突き出します。
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻します。

ポイント

できるだけ、つま先よりも膝が前に出ないように注意しましょう。不安定な方は、椅子を前に置いて、背もたれを持って行いましょう。

②フロントランジ

背中お尻太もも

左右それぞれ10~20回ずつを1セットとして、毎日数セット行いましょう。

  1. 胸の前で手をクロスさせる。不安定な方は、椅子や手すりを持っても大丈夫です。
  2. 片方の足を出来るだけ大きく前に一歩出します。出した足を踏み込みます。
  3. 踏み込んだ所から、ゆっくりと元の位置に戻していきます。

ポイント

できるだけ、つま先の方向へ膝を曲げるようにして、膝が内や外に行かないように注意しましょう。

③カーフレイズ(踵上げ)

ふくらはぎ

両側同時に10~20回、ゆっくりと上がる所まで上げて、ゆっくり下ろします。

  • 立った状態から踵の上げ・下げをします。

ポイント

足の外側(足の小指側)に体重が乗るように意識しましょう。また、両手に荷物を持って行うことで、負荷を調整できます。

④体幹強化

腹筋背中お尻

歳とともに、椅子から立ち上がることもだんだんと負担になります。立ち上がりに必要な動作を繰り返して体幹を強化しましょう。ゆっくりと10~20回ほど行います。

  1. 椅子に浅く腰掛けます。
  2. 骨盤を後ろへ倒すように背中を丸めます。
  3. 背筋を伸ばすとともに、骨盤を起こしていきます。

⑤タオルギャザー

テレビを見ながらでも気軽にできる、足裏の筋力トレーニングです。バランスを崩しても踏ん張ることができるようになります。

  • タオルを足の指で手繰り寄せる動作を繰り返していきます。

⑥握力(タオル絞り)

タオルを絞るだけのトレーニングです。握力が弱ると、ペットボトルや瓶のふたを開けるのが難しくなるなど、日常生活に支障がでてきます。10~20回を1セットとして数セット、無理のない範囲で行いましょう。

  • タオルを絞ります。逆方向にも絞ります。

みんなでよかトレ

福岡市では「みんなでよかトレ」と題して、健康維持に役立つトレーニング方法を動画等で紹介しています。ホームページを検索をしてみてください。

みんなでよかトレ
https://ssl.city.fukuoka.lg.jp/yokatore/

楽しく健康維持に

最近では、国もフレイル予防を掲げ、「通いの場」をつくることを推進しています。お住まいの地域でも健康のための教室が開かれていることが多いでしょう。経験的には、男性の方はこうした集まりにはなかなか参加しづらいようです。

しかし、フレイルは身体的なものだけではありません。最初は、今回ご紹介したようなトレーニングに自宅で取り組んでいただき、ゆくゆくは地域の教室等に参加して、楽しく健康維持に取り組んでいただきたいと思います。

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プロフィール
理学療法士
大塚隆二 (おおつかりゅうじ)
所属:訪問看護ステーション にしこう博多
専門分野:訪問介護・訪問看護・ケアプラン作成など
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