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【相続のトラブルを避けるためにできること】

2023.05.01

思いをつなぐ生前のアクション

相続の手続きは、生前の準備が不十分な場合、残された家族にとって大きな負担になることもあります。「死んだ後のことは知らない」とは言わずに、家族のためにできることを考えてみましょう。

トラブルになりやすい代襲相続

代襲相続とは、相続が発生したときに、すでに相続人が亡くなっていて孫や甥、姪が法定相続人になる相続です。例えば、配偶者と子(長男・長女・次男)が法定相続人で、すでに長男が亡くなっているような場合は、相続する人数が少なくなるのではなく、長男の子供(つまり被相続人からみた孫)が法定相続人として代襲相続します。 このような場合、血縁関係があっても顔見知り程度の関係のことも多く、相続人同士の関係構築ができていないためにトラブルになりやすい傾向があります

参考 配偶者とともに法定相続人になる人

相続については、誰が・どんな割合で相続をするか、法律で決められています。簡潔にまとめると、配偶者とともに、以下のいずれか順位の高い人が法定相続人となります。

  • 第1位 子(養子縁組含む。亡くなっている場合には孫が代襲相続)
  • 第2位 親(亡くなっている場合は祖父母が代襲相続)
  • 第3位 兄弟姉妹(亡くなっている場合は甥・姪が代襲相続)

簡単トラブル判定

例えば、以下の3ステップで考えてみて不安を感じるようでしたら、遺言書の作成等、対策を考えた方が良いと思います。私たち専門家への相談も考えてみてください。

ステップ1

たった今、ご自身に「万が一」があった時、ご家族の「誰が」「どの財産を」「どんな割合で」相続するか、考えてみてください。

ステップ2

相続人が欲しがりそうな物、金額などを考えてみてください。

ステップ3

相続人同士の意見が合わなそう、と思うようでしたら、上手に分ける方法を考えた方が良いでしょう!

元気なうちに考えておいて欲しいこと

家族の負担をできるだけ減らすための準備をすすめましょう。

相続財産の整理、断捨離

  • 不要なものは処分
  • 売ればお金になるものは換金
  • あげたい人が決まっているものはすぐにあげる
  • 売ってもいい不動産は売却。そのまま住みたいなら「リースバック(売ってそのまま住み続ける)」も検討

・・・というように、元気なうちに、ご自身の判断で準備しておけば、後々の相続人の負担やトラブルを減らすことができます

遺言書の作成

元気なうちだからできること、元気なうちにしかできないこと。やはり一番のおすすめは遺言書の作成です。自分で作ることもできるので、生前の準備としては最もハードルが低いと言えます。

相続トラブルになっている事案では、遺言書を作成していないことが多い印象があります。複雑な事案では、解決するまでに数年かかったり、費用的にも数十万円から数百万円の費用を専門家に支払わなければならなかったりと、時間的にも費用的にも大きな負担になり、精神的にも疲弊しそうです

遺言書の作成だけでもしていれば、揉め事を回避することができたと考えられるケースは多いのです。「専門家に頼むと高額な報酬を請求される」と思われている方もいらっしゃいますが、多くは10~20万円程度で済むことがほとんど。ご自身で作成するのが不安という方は、ぜひ専門家を頼っていただき、将来の相続トラブルを未然に回避する準備をしてみてください。

プロフィール
司法書士、行政書士、AFP(日本FP協会認定)、住宅ローン診断士
福島卓 (ふくしま すぐる)
所属:ふくおか司法書士法人
専門分野:相続・遺言・生前贈与
電話:092-753-6303
メール:suguru-fukushima@fukuoka-shihousyoshi.jp
住所:〒810-0042 福岡市中央区赤坂1丁目15番39号
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